電力自由化をどう評価したら良いのか

電力自由化にはメリットとデメリットがあります。メリットは、電気料金の適正化が図られやすい環境になったということです。競争のない状況というのは、健全とは言えません。電話料金も、競争が生まれることで、劇的に値下がりしました。通信の自由化がなされる前は、長距離電話をかけると相当な金額となったものですが、現在は距離など気にせずどこにでも電話がかけられます。自由化前は区間によって10倍ほどだったということがそもそも正常と言えたかどうかということです。電気料金も、自由化によって適正価格になることが期待されます。デメリットは、情報量によって、また電気使用量によって、メリットが受けられる人とそうでない人の差が生じやすいことでしょう。しかし、自由競争がおこなわれるのは、全体的に好ましいことです。

電力自由化がようやく実現された

電力の自由化は、先進各国でずいぶん前からおこなわれてきたことです。独占は好ましくなく、自由競争によって進歩するというのは世界の趨勢であり、日本の電力において、ようやくそれが導入されたということでしょう。電力自由化の前に、我が国では通信の自由化がおこなわれ、大成功を収めています。電話料金もプロバイダー料金も、我が国は先進国の中でも安い方となりました。また、電力についても、事業者は2000年から自由に電力会社を選ぶことができるようになっていました。それによって、5兆円もの資金が浮いたとされています。家庭での電力自由化ももっと早くおこなわれてもよかったのかもしれませんが、東日本大震災後にようやくおこなわれることになりました。適正な競争がおこなわれることで、電気料金も適正なものになることが期待されます。

情報量、消費電力量による差が生じる

電力自由化によって、各家庭で自由に電力会社が選べるようにはなりましたが、そのことをよく知らないでいる人も大勢います。電話会社の自由化では、マイライン登録の案内が各家庭に送られ、全世帯が自由化に向き合わなければならない状況が生まれていました。しかし、電力自由化ではそうしたことがないため、自由化がなにかを知らない人もいます。インターネットを使える人なら、ごく短時間で、自分が利用できる電力会社や、最もお得となるプランを知り得ますが、インターネットが使えない人は、知るすべがないというのが現状です。また、電力自由化後に各社が設定するプランは、電気使用量が多い人向けのものが多く、使用量が少ない人には、今のところメリットはありません。そうした不均衡な状態が生まれやすくなっているのが、デメリットと言えるでしょう。